がん保険の加入時に
と言った質問をされる方がいますが、現時点ではがん保険の加入に際してたばこが影響する事はありません。
保険会社の告知書には「喫煙に関するアンケート」がある場合もありますがそれはアンケートであり、加入者(=被保険者)の健康状態の確認をしているわけではありません。
ただし、たばことがんには一定以上の因果関係がある事が発表されている事からも、死亡保険などでは「非喫煙割引」も存在します。
そこでこのページではがん保険含む保険加入時のたばこの関係性について解説していきます。
がん保険加入時のたばこの影響について
冒頭でも触れていますが、タバコを吸っている事が原因でがん保険への加入が制限されたり、保険料が非喫煙者に比べて割高になるような事はありません。
保険商品にはタバコを吸わない人向けにノンスモーカー割引等が適応されるケースもありますがこれは以下のようながん保険以外となります。
がん保険単体に関してはタバコの喫煙有無によって加入時の契約内容が変わる事はありません。
タバコを原因としてがん保険への加入や見直しを迷われている場合は特に気にせずに保険相談などをご利用ください。
タバコとがんの関係性
昔からたばこを吸うと「がん」になる確率が高くなると言われる事があったり、たばことがんの関係性については、数多くの研究が行われ、具体的なデータが公表されています。
サイト運営者の私は医学的な専門家ではないので自分の意見を述べる立場にはありませんが、おおよそほとんどの研究結果では喫煙が肺がんなどのさまざまながんとの関連性があるという結論に至っています。
厚生労働省では「たばこと病気の因果関係」を4段階で判定した報告書を作成しており、最も因果関係が強いとされる「レベル1」には多数のがんが該当しています。
レベル1 | 科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である |
レベル2 | 科学的証拠は、因果関係を示唆しているが十分ではない |
レベル3 | 科学的証拠は、因果関係の有無を推定するのに不十分である |
レベル4 | 科学的証拠は、因果関係がないことを示唆している |
出典厚生労働省「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書」(2016年)より作成
がん保険加入時の告知証の質問内容について
がん保険の加入時には各保険会社が用意した告知書に「はい」「いいえ」で回答する必要がありますが、こちらは一般的にがんやその疑いに直接的に関連する項目のみとなります。
がん保険の一般的な告知内容
1 | 今までにがん(悪性新生物)※1にかかったことがありますか? | ||||||||
2 | 現在 入院中ですか? または 最近3ヵ月以内に 入院・手術※2をすすめられたことがありますか? (ただし、すすめられたすべての入院・手術が終わっている場合は除きます。) |
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3 | 過去5年以内に <表A>の病気やその疑いで、医師の診察・検査・治療・投薬をうけたことがありますか?
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4 | 現在 <表B> の病状や病気あるいはその疑いで、治療中・検査中・経過観察中ですか? または 最近3ヵ月以内に <表B>の病状や病気あるいはその疑いで、治療・検査をうけるようすすめられたことがありますか?
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5 | 現在 <表C> の病状や病気あるいはその疑いで、治療中・検査中・経過観察中ですか? または 最近3ヵ月以内に <表C>の病状や病気あるいはその疑いで、治療・検査をうけるようすすめられたことがありますか? (ただし、がん(悪性新生物)※1・上皮内新生物※3・異形成やその疑いが否定された場合は除きます。)
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骨髄線維症などを含みます。
※2:手術には、帝王切開、内視鏡・レーザー・カテーテルによるものも含みます。
※3:上皮内新生物には、上皮内がん、CIS、CIN3、HSILなどを含みます。
※4:多発性ポリープ(ポリポーシス)には、過去5年以内に、5個以上のポリープが発生しているもの、あるいは5回以上の治療歴のあるものも含みます。
※5:しゅようマーカーの異常とは、検査結果が基準値を超えた場合を意味します。
上記はあくまで参考として有名なアフラックのがん保険の告知内容になります。
たばこに関しては別枠で1年以内の喫煙状況を聞かれるケースもありますが、あくまでアンケートになり加入の審査には影響ありません。
非喫煙割引がある保険種類について
上記のようにがん保険に関してはたばこが影響する事はありませんが、生命保険の中には喫煙有無によって保険料の明確な割引がされるケースもあります。
具体的には万が一の時を保障する死亡保険がそれにあたります。
中でも対象になるのは保証期間を予め指定する「定期保険」や「収入保障保険」がそれに当たります。
昨今特に残された遺族の為により合理性の高い「収入保障保険」を探される方が多い事からも当サイトでは以下のような健康状態別の収入保障保険のおすすめをランキングで紹介しています。
非喫煙を判断するコチニン検査について
非喫煙者を判定する基準は主に2つあります。
過去1年間にたばこを吸ったかどうかというのは客観的に証明する方法がないので、あくまで本人の申告が優先されます。
唾液検査に関しては「コチニン検査」と言われる専用の検査キットを使用し、保険外交員や面接士同席の元、口内の唾液を採取する事で喫煙有無を判定する事が可能です。
加熱式たばこの場合
昨今人気の加熱式たばこの場合は「コチニン検査」をクリアできるのでは?といった質問を受ける事もあります。
残念ながら加熱式たばこの喫煙者は「コチニン検査」にて確実に喫煙反応が出るかと思われます。
確かに加熱式たばこは有害物質であるタールが大幅にカットされているようですが、ニコチンは含まれます。
「コチニン検査」は体内に取り込まれたニコチンに反応する検査になります。
喫煙者の方で禁煙後に保険を見直したいという場合は実際にタバコを止めてからでも十分経済的効果が見込めますので禁煙に成功した場合は是非積極的な保険の見直しをご検討ください。
このページのまとめ
がん保険の加入に際してたばこの喫煙有無は現時点で影響がありません。
ただし、健康面ではかなりの角度で病気に繋がる因果関係も公表されています。保険加入をきっかけに禁煙をしてみるのも一つかもしれません。
また先述しているように死亡保険などは「非喫煙割引」など明確なメリットも存在していますので気になる方は是非総合的な保険相談をご検討ください。
その他、がん保険に加入に際しての注意点やチェックポイントなどはこちらでまとめています。
これからがん保険への加入や見直しを予定している方は是非参考にしてみてください。