医療保険に加入する前は何ともなかったのに、手続きした直後から体調が悪くなってしまったりすると、実際にいつから保障の適応がされているのか気になりますね。医療保険の場合、申込書に記入をしただけでは保障開始にはならず、いくつかの要件がありますのでこのページにて紹介します。
医療保険が保障(責任開始)されるには
医療保険の保障が開始されることを【責任開始】と言い、そのスタートする日を【責任開始日】と言います。責任開始日以降に発生した病気やケガの入院や手術に対して給付金が支払われることになります。
責任開始の要件
以下の3つが完了して初めて責任開始となります。
- 申込み手続き(申込書の記入・捺印)
- 1回目の保険料の払込み
- 告知(告知書への記入or健康診断or人間ドックの結果or診査医の診断)
上記のうち、最後に完了した要件の日をもって責任開始日となります。
※ガンの保障の場合はさらに約3か月間(90日)の免責期間後に責任開始となります。
1回目の保険料の支払い前に病気になった
申込と告知が完了して、1回目の保険料の支払いが完了していない状態で、病気になってしまった場合は責任開始となっていない為、その病気について保障対象外となります。
責任開始日の直後に妊娠した場合
たまに起こるのが、医療保険の加入直後に妊娠が発覚するケースがあります。この場合、加入手続き時の告知書には「Q:現在妊娠しているか?」の質問に対して「いいえ」を回答してる為、以下の疑問が上がります。
- 告知義務違反になるのか?
- 妊娠に伴う保障(帝王切開など)がされるのか?
まず(1)の告知義務違反に関してはウソをついて告知したわけではない為、違反には該当しません。
また(2)の保障についてですが、こちらはすでに先述している【責任開始】以降の妊娠発覚であれば基本的にはそれに伴う帝王切開等、異常分娩も保障の対象になるかと思われます。ポイントになるのは母子手帳の記載される「妊娠の日」が責任開始日より後であることです。
何れも気になる場合には手続きをした保険会社や担当の方へ確認を取るようにしましょう。
責任開始後に健康診断の結果が来た場合
- 医療保険の申込手続き前に健康診断を実施
- 結果が出る前に医療保険の加入
- 責任開始日以降に健康診断結果が来る
この場合ですが、当然健康診断の結果が問題なければその後の手続きは必要ありません。しかし、診断結果が分かった時点で責任開始日を過ぎていたとしても、その結果は申し込み手続き前の健康状態を意味していますので、その後の健康状態によって確認が必要になります。
要再検査、要精密検査の場合
健康診断で問題がない以外は基本的に再検査か精密検査の指示になるかと思います。速やかに再検査を実施して診断を確定させます。検査せずにそのまま放置した場合には一般的に審査基準上、「不承諾」の可能性が高くなります。
再検査が問題ない場合
特に問題がなかったのであれば、保険会社側への連絡は不要です。
検査後、経過観察か治療が必要になった場合
追加告知という形で、保険会社側に正確な健康状態を知らせます。状況に応じて「特別条件付き承諾」か「不承諾」になる可能性があります。
医療保険の加入と健康診断の関係についてはこちらでも紹介しています。
https://iryouhokenselect.com/medical-checkup
医療保険の保障【責任開始日】が最も早いのは?
せっかく医療保険に加入したのであれば、すぐにでも保障か開始されている状態が望ましいです。保障の開始【責任開始日】は1回目の保険料の支払い方によって異なりますので、これらの違いを確認して希望の支払い方法を選択してください。
口座引き落とし
1回目の保険料から指定の銀行口座から引き落としする場合、保険会社によっても異なりますが手続きをしたタイミングから1か月~2か月以内での引き落としとなります。これは一般的に最も責任開始日が遅くなる支払い方法になります。
送金扱い(1回目のみ)
保険会社が指定した金融機関などの口座に、送られてくる(=作成した)振込用紙などを用いて送金する方法になります。銀行のATMでの支払いやコンビニでの支払いも可能であり、手続きが完了した時点で、1回目の保険料の支払い完了となりますので告知日から時間が空かなければ比較的早めに責任開始となります。
クレジットカード扱い
クレジットカードにて支払いを行う場合、保険会社によって若干の違いはありますが、与信照会が完了した時点で1回目の保険料の支払い完了とする場合が多い為、その他の申し込み手続きと同時に行うことができる場合などは最も責任開始を早める事が可能です。
※クレジットカード扱い自体に対応していない保険会社もあります。ポイントやマイルを貯めている場合などクレジットカードで保険料を支払いたい希望がある場合にはあらかじめ確認をしましょう。
なお誕生日が近く早めに保険の加入手続きを希望している場合にはこちらのページで即時対応可能な全国の保険ショップを紹介しています。「責任開始日」と合わせて「契約開始日」も早めたい人は是非ご確認ください。
このページのまとめ
- 保障開始には【申込手続】【告知】【1回目保険料支払い】全て必要。
- 責任開始日をすぎないと保証が開始されない。
- 責任開始を早めるにはクレジットカード支払いが有利。
申込をしたら保障されるわけではありませんので、しっかりといつから責任開始されるのかを確認し、希望があればそれに合わせた医療保険を選ぶようにしてください。