最近は平均の入院日数は短期化傾向にあり、変わりに通院が増えているというような話を聞くことがあります。そこで医療保険の加入や見直しの時に、通院保障付きのプランを検討している方が多いです。
もしかしたらあなたは医療保険への通院保障を付けるか外すかを検討されているかもしれません。付けると付けないでは保険料がそれなりに変わるので実際に必要かどうかを参考にしていただければと思います。
医療保険に通院保障の特約は必要か?
通院保障が必要かどうかの判断として、実際にどの程度通院が発生しているのかという部分が気になります。後述する医療保険での通院給付金が支払われる条件としては入院の有無が条件となります。
退院患者の退院後の行き先について
そこで、実際に入院から退院した人がその後どの程度通院を実施したかを調べます。
出典厚生労働省 平成26年(2014)患者調査「推計退院患者数,退院後の行き先 × 傷病分類 × 病院-一般診療所別」より算出
上記を見る限り退院後の80%は通院を実施している事がわかります。
入院前の場所について
では次に入院前の通院状況についても確認します。
出典厚生労働省 平成26年(2014)患者調査「推計退院患者数,入院前の場所 × 傷病分類 × 病院-一般診療所別」より算出
こちらも退院後と同様に入院先の病院への通院が60%以上あり、入院先以外の病院への通院を含めれば入院前の通院は80%を超えています。
医療保険の通院保障とは
データを見る限り、医療保障における通院の可能性がある程度高いことがうかがえます。そこで実際に医療保険の【通院保障】の詳細を確認します。
通院保証の保障内容例
- 退院後120日以内での通院(往診を含む)が対象
- 1通院の日数制限が30日
- 通院給付金が3000円~6000円(入院日額に連動)
以上のように退院後一定期間内の通院が30日分まで対象というのが一般的です。仮に30日分の通院給付金を受け取った場合は再度、入院をしない限り通院保障がリセットされず、給付金が支払われません。
通院保証が支払われる条件
また対象となる通院の条件ですが、「通院」の一般的なイメージは何かしらの病気で入院をして「手術」などが行われた後、数日の入院を経て退院。そこ後に定期的な検査などをする為に通院で通う事をイメージされている場合が多いです。
- 入院にて検査や手術を実施。
- 術後の状況などを見つつ退院。
- 定期検査として通院を行う。
上記を想定している場合がほとんどではないでしょうか。ただし、医療保険における通院治療には治療の伴う通院という事が条件となっています。且つ「入院の原因となったケガや病気を治療するための通院」と明記されているケースがほとんどです。
単純な検査のみが治療と判断されるかはその状況による可能性があります。
がんの通院保証を医療保険でカバーできるか
「治療の為の通院」となると例えば交通事故による骨折で入院。その後に整形外科に通院で治療するケースなどが想定できます。その他病気などではやはりがん治療があげられます。
ガン治療の場合、その治療期間自体が長期化する可能性も高く、入院よりも通院の割合が増えているという背景があります。
ガン治療における入院と通院の割合
出典 厚生労働省「患者調査 平成26年患者調査 上巻(全国) 年次 2014年」
ガン治療の通院について
では医療保険の通院保障で長期化する可能性のあるガンの通院をカバーできるかというと、先述しているように、医療保険の通院保証期間は「1通院30日分まで」となってしまい、その為の準備しては少し不足する可能性があります。
長期のがん治療に対応するための医療保険にプラスする「がん保険」の考え方はこちらでも必要性を踏まえて解説しています。よければ合わせてご確認ください。
https://iryouhokenselect.com/ganiryouryouhou
通院保障を含む医療保険のおすすめ
医療保険における通院保障はほとんどの場合、特約(=オプション)として組み込む事が可能です。サイト内では特に特約のみを評価基準にしているわけではありませんが、おすすめの医療保険を紹介しています。
また女性向けの医療保険もランキング形式で紹介していますので良ければご確認ください。
https://iryouhokenselect.com/jyoseihokenranking
このページのまとめ
医療保険における通院保障はデータからもある程度必要度が高い項目であることがわかります。ただし保障される支払い限度や支払われる金額などを踏まえた場合、あなたがより強化したい保障内容(例えばガンや三大疾病など)に限られた予算配分をしっかりと考えて希望の医療保険を選んでもらえればと思います。
医療保険のプランを設計する際の三大疾病の保障についてはこちらでも解説していますので良ければ合わせてご確認ください。
通院保障の必要性を確認した後は具体的な保険料の確認になりますが、こちらは無料相談にて複数の医療保険を見比べる事をおすすめしています。