医療保険に加入後、初めて入院や手術する事になった場合、給付金の請求はどーすればいいのだろうかわからず戸惑われる人は沢山います。
また加入後すぐに入院する事になった場合など、本当に給付金が支払われるのか心配になる事もありますよね。
給付金は基本的に責任開始以降であれば支払いの対象になります。医療保険の保障開始についてはこちらもご確認ください。
このページでは実際に医療保険の給付金を請求する事になった場合の請求方法や注意点などを、皆さんが気になる項目をまとめています。
医療保険は【いつ請求】して給付金は【いつ入金】される?
医療保険の請求で気になるのは実際に入院などをする事になった場合にいつ頃請求して、いつ頃、給付金が自分の口座に入金されるのかを質問される方が最も多いです。
いつ請求するか
請求するタイミングについてですが、こちらは後述する請求方法でも紹介しますが、一般的には入院する事や手術する事が分かったタイミングで一度契約中の保険会社か担当者に連絡をして、必要書類を提出するのは退院後や手術後になります。
というのも、医療保険は何日入院したか、どんな手術を行ったかで支払われる給付金額が異なりますので結果的に事後の手続きとなります。
いつ入金されるか
給付金支払いの判断する為の必要書類(診断書など)を保険会社が受け取った後は基本的には1週間程度で指定した金融機関の口座に支払われることが多いです。
医療保険の給付金請求手順
では具体的に一般的な給付金の請求手順はどのようになっているかを順番に紹介していきます。
主な給付金請求の手順
- 保険会社への連絡
- 給付金請求書、診断書の記入
- 書類提出
- 保険会社での支払診査
- 給付金の受け取り
保険会社への連絡
まずは入院や手術をする事が分かった時点で契約中の保険会社のコールセンターか担当者がいる場合にはそちらに連絡をします。
この際、保険会社では入院する病院名や入院期間等を質問する場合がありますので、あらかじめわかる範囲で確認しておくとスムースです。
連絡の際に聞かれる項目
- 手術や入院先の医療機関名(病院名)
- 病気やケガの名前
- 初診日
- 入院予定期間(何日~何日)
- 手術予定日
- 手術名
事前連絡なので入院期間がずれるような可能性もあり、正確である必要はありませんが、大体の目安として医師から言われている内容を保険会社に伝えます。
指定代理請求人について
なお基本的に給付金の請求は医療保険の被保険者(=保障されている人)本人が行うものですが、事故や病気などで意識不明のような場合にあらかじめ指定した「指定代理請求人」にて手続きを行う事も可能です。
給付金請求書、診断書の記入
保険会社側は給付金請求の連絡を受けると、その契約内容に基づいて、自社にて用意している専用の必要書類を指定の住所に送付します。
送られてくる書類
- 給付金請求書
- 診断書(入院、手術証明書)
給付金請求書
「給付請求書」は給付金が支払われる金融機関の口座情報などを被保険者が直接記入します。
診断書(入院、手術証明書)
「診断書」は被保険者ではなく医師が記入するものであり、該当の医療機関に提出します。診断書の作成は医療機関にもよりますが、一般的に有料であり、1枚5,000円~という場合が多いです。
規模の大きい大学病院などは診断書の作成が依頼してから1か月後などという場合もありますのであらかじめスケジュールを確認しましょう。
医療費が高額になってしまい、病院での支払いが厳しい場合などは「限度額適用認定証」や「高額医療費貸付制度」も活用できます。
詳細はこちらで紹介しています。
また「診断書」には実際の入院した記録のようなものが記入されますが、まれに間違って実際の入院日数と記入された診断書が相違しているというような事もあり得ます。
出来上がった診断書を病院の領収書などと照らし合わせながら抜け漏れがないかしっかりと確認をしましょう。
仮に間違いがある場合には病院側に訂正するように依頼をしてください。診断書が間違っていた場合でも、保険会社は提出された診断書の内容をそのまま受け入れられてしまいます。
書類提出
必要書類が不備なく揃ったら、該当の保険会社の保険金を取り扱う部門に書類を郵送か直接持ち込みます。
通常は保険会社から送られる必要書類の中に返信用封筒に合わせて送り先が記載されています。
保険会社での支払診査
被保険者から送られてきた診断書の内容を元に保険会社側では給付金の支払いをしても問題ないかを確認した上で、給付金の支払い手続きを行います。
この際、入院や手術の内容が告知義務違反などに該当していないかを確認します。
https://iryouhokenselect.com/nondisclosure
給付金の受け取り
何も問題なく給付金が払われることが決定した場合には、保険会社が書類を受領してから大体1週間~10日程度で給付金が被保険者の指定する口座に入金されます。
複数の医療保険に加入している場合の請求について
その他給付金の請求時に上がる質問として多いのが、複数の医療保険に加入してる場合でもすべての保険会社から給付金が受け取れるか?というものです。
受け取る給付金額について
損害保険などの場合は、実費負担分までを数社で合算支払いという事があります。
医療保険の場合には、2社でも10社でも加入している医療保険毎に設定している給付金額がその内容に応じて満額支払われます。
診断書の提出について
ただし、先述しているように医療機関に作成を依頼する「診断書」は1枚毎に費用が発生します。
診断書の作成費用が1枚5,000円で3社分の診断書が必要となると、5,000円×3枚=15,000円もかかってしまいます。
ところが保険会社によっては自社の用意した診断書ではなく、他社の保険会社の診断書のコピーにて対応しているところもあります。
ある保険会社は診断書の原本が必要でも、その他2社が他社のコピーで対応できるのであれば5,000円×1枚=5,000円で済みますね。
事前に確認してなるべく必要ない出費を抑えましょう。
領収書で対応できる「簡易請求」について
通常の給付金請求に関しては先述しているように、所定の必要書類にて対応しますが、保険会社によっては、請求の内容次第ではお金のかかる「診断書」を必要とせず、病院の「領収書」の提出だけで対応できる場合もあります。
「簡易請求」で対応可能な例
- 医療保険の契約後2年以上経過している。
- 手術やその他特約の請求が無い。
- 入院日数が一定の日数以内(~20日など)
保険会社によって対応している場合が異なりますので、事前に確認しましょう。
給付金の請求に期限はあるか?
最後に給付金の請求はいつまで有効なのかという質問を受ける事があります。例えば過去に入院したけど、うっかり請求を忘れてしまった場合や、退院後バタバタしていてすっかり忘れてしまっていた場合など。
請求時効は3年
一般的に保険会社が定めている給付金の請求期限は支払事由(=入院や手術など)から3年間を期限としています。
つまり本来支払われる入院があっても3年経過してしまうと時効となります。
ただし3年を経過した場合でも何かしらの事情などで請求できなかった場合などはケースバイケースで支払いに対応してくれる保険会社もあるかと思います。
もし請求漏れなどがある場合には一度保険会社に確認するのが良いかと思います。
入院中に請求する場合
また通常は退院後や手術後など事後請求が基本となりますが、治療が長期にわたる場合など、入院中でも給付金の請求は可能となります。
通院中の場合はいつ請求するのか?
通院治療などを行っている場合の請求タイミングは一般的には支払い限度(日数や金額)に到達したタイミングか、通院治療が終了したところで請求するのが良いかと思います。
このページのまとめ
医療保険への加入目的の一つには加入しているという安心もあるかと思いますが、実際に入院などをした場合の給付金の受け取りかと思います。
いろいろと慣れない状況の中で請求手続きも行わないといけないかというと、実際には3年間が有効ですから、忘れない程度で退院後の落ち着いてから手続きをしてもよいかもしれません。
またいざ給付金請求をしてみると思ったほど、給付金を受け取れなかったなどというケースもあります。このような場合には改めて医療保険を見直すきっかけかと思いますので、加入できるかどうかも含めて、無料相談などを検討してみてはいかがでしょうか。