医療保険の広告などで女性の病気に対応した医療保険や婦人病をサポートするというような内容の医療保険がありますね。
医療保険の加入を検討してる女性の方であれば、「自分も女性向けの医療保険がいいのかな?」と思われたことはないでしょうか。
そこでこのページでは、医療保険における女性保険の内容について必要性や通常タイプとの違いを紹介していきます。
女性保険の対象となる「女性(特定 )疾病」とは
一般的に【女性保険】といわれる商品は通常の医療保険に特約(=オプション)として女性の特定部位や病気に保障を上乗せする「女性疾病特約」を付加したものになります。
- 乳房・女性器の悪性(良性含む)新生物、上皮内新生物
- 卵巣機能障害
- 関節リウマチ
- 乳房や女性性器の疾患など
- 妊娠や分娩に伴う合併症
乳房・女性器の悪性(良性含む)新生物、上皮内新生物
乳がんや子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)卵巣がん、子宮筋腫などが該当します。
卵巣機能障害
エストロゲン過剰や減少など卵巣のホルモン機能障害。
関節リウマチ
若年性関節炎(若年性関節リウマチ)は含まれません。
乳房や女性性器の疾患など
子宮内膜症や乳腺症、チョコレートのう胞などが該当します。
妊娠や分娩に伴う合併症
帝王切開、流産、妊娠高血圧症などが該当します。
※正常分娩、病気でない不妊手術、美容整形などは対象外。
女性保険の必要性について
では実際にこれらの女性特定疾病がどの程度発生してるでしょうか。
「女性保険」の必要性を判断する基準として紹介します。
主な女性特定疾病の患者数
下記は主な女性特有の病気の患者数になります。
出典厚生労働省 平成26年患者調査「総患者数,性・年齢階級×傷病小分類別」より抜粋。
がんに限らず、「子宮筋腫」などは職場の同僚や友人などで、比較的身近な方が経験されていることから耳にしている方も多いのではないでしょうか。
妊娠、出産に伴う合併症について
また妊娠や出産に伴う「女性特定疾病」として次のようなものがあげられます。
いずれも妊娠や出産に伴う女性特有の疾病として、一般的には女性保険の給付対象対象になります。
帝王切開の割合
さらに昨今では医療技術などの向上も影響して「帝王切開」の件数が増加傾向にあります。
出典 厚生労働省 平成26年医療施設調査「分娩件数の年次推移」より独自算出。
上記のグラフを確認する限り、全体の分娩件数は減少傾向ですが、「帝王切開」が実施される割合は20%近くまで増加しています。
つまり現在では5人に1人は「帝王切開」を実施する可能性があるという事がわかります。
医療保険の加入と妊娠の関係性についてはこちらでも紹介していますので、合わせてご確認ください。
https://iryouhokenselect.com/ninshin
女性保険(女性疾病特約)の主な内容
病気とまではいかなくても、妊娠や出産を伴う合併症までを女性保険の範囲と考えると加入検討してみてもよいかと考える方も多くなるかと思います。
- 女性特有の病気や部位での入院した場合(+5,000円)が入院給付日額に上乗せされる。
- 3~5年毎に生存給付金が受け取れる。
- 女性特有のがんで特定治療の場合に通常の手術給付金とは別に支給される。
紹介している女性保険は一般的な特徴の一部になります。これらが保障されていることによって、通常タイプの医療保険よりも保険料が割増されています。
女性保険と通常の保険料比較
では実際にある保険会社の医療保険で通常タイプと女性疾病特約を追加した場合の保険料が違いを20代~50代の女性でシンプルに比較してみます。
通常タイプ | 女性疾病特約追加タイプ (女性特有の病気・がんの場合は10,000円) |
|
---|---|---|
20歳女性 | 1,315円 | 1,585円 |
30歳女性 | 1,595円 | 1,855円 |
40歳女性 | 1,910円 | 2,065円 |
50歳女性 | 2,660円 | 2,730円 |
保険料を確認する限り、そこまで大きく金額に差があるわけではないことが分かります。先述しているような女性特定の病気やケガを心配されているのであれば、積極的にプランに組み入れても良いのではないでしょうか。
女性保険の選び方
最後に「女性保険」の選び方の部分について紹介します。保険会社によって、女性のみを対象とする保障は様々ですが、ほとんどの女性保険では入院日額の上乗せ(+5000円/1日)などというケースが多いです。
主契約の入院日額設定について
そこで、こちらもある保険会社の医療保険の主契約部分の入院給付日額を10,000円のパターンと入院給付日額5000円+女性特定疾病パターンでの比較を紹介します。
入院日額5,000円⁺女性疾病5,000円 | 入院日額10,000円 | |
---|---|---|
30歳女性 | 1,835円 | 3,120円 |
上記は入院日額5,000円と1万円の違いですが、医療保険によっては入院給付日額を1,000円単位で設定できる場合もあります。
女性特有の病気だけではなくまんべんなく入院給付日額を設定しておきたいという場合には細かな設定で希望のプランを作成する事も可能かと思います。
当サイトでは独自基準にて女性向け医療保険のおすすめランキングを紹介しています。具体的な評価基準も載せていますので良ければご確認ください。
https://iryouhokenselect.com/jyoseihokenranking
女性保険とがん保険との併用
また、女性特定の病気を気にされる方に具体的に心配されている病名を伺うと「乳がん」「子宮がん」など「がん」を心配されているケースも多いです。
この場合は女性保険と合わせて、がん治療特有の治療期間が長期化したり、通院回数なども考慮しながら、がん保険との併用も踏まえてプラン設計を検討してもらればと思います。
がん保険についてはこちらでも紹介しています。
https://iryouhokenselect.com/ganiryouryouhou
このページのまとめ
女性保険に関しては、対象となる病気などを確認した上で、通常タイプとの保険料比較やその他の特約(=オプション)。がん保険などとの総合的な検討からご自身が納得できる医療保険を設計してもらえばと考えます。
ただし、女性保険も保険会社によって様々なので一つ一つパンフレットを確認してというような作業は膨大な時間を消費するかと思います。できれば自分のなかでの必要とする保障内容を整理したうえで、複数の保険商品を取り扱う無料相談を活用することをおすすめしています。